未来の仕事場になるかもしれないメタバース
近年、3Dモデルを現実に映し出すARや、ヘッドセットで仮想現実の中にいるような体験をできるVRなど、現実空間にいながらインターネット上や別空間にいるかのように思わせる技術が急激に発展しています。
そんな中で絶対に見逃せないのがメタバースです。
今後、技術が発展を続ければ、あなたはメタバース内で働くなんてこともあるかもしれません。
今回はそんなメタバースについて紹介をしていきます。
メタバースとは何か
メタバース(metaverse)は、英語の「超越した(meta)」と「宇宙(universe)」を合わせた造語で、オンライン上に3DCGで作られた仮想空間のことです。
主に仮想空間上でユーザー同士がコミュニケーションを取るのに使用されます。
メタバースの語源は、ポストサイバーパンクSF作家ニール・スティーヴンスンの小説「スノウ・クラッシュ」内の仮想空間の名称としてメタバースという言葉が使われていたことにあります。
日本で一番身近なメタバースとしては、Nintendoの「あつまれ どうぶつの森」です。
海外ではFortniteというバトルロワイヤルゲームもメタバースの一つと言えます。
これらのメタバースは画面上で楽しむことがメインになっていますが、最近のメタバースはVRヘッドセットを使ったものも出てきています。
コロナ禍で盛り上がりを見せるメタバース
近年になって、インターネット回線の高速や、3DCGの高度化、VRの普及、テクノロジーの進化が進んだことで、メタバース上でのコミュニケーションは、より簡易化されました。
そして、メタバースのサービスが盛り上がりを見せるきっかけとなったのが、新型コロナウイルスのまん延により、在宅時間が増えたことが挙げられます。
ロックダウンや緊急事態宣言で友達と会えず、オフラインのコミュニケーションが希薄になったことで、多くの人はインターネット上でコミュニケーションを取らざるを得なくなりました。
また、人々の集まる多くのイベントは中止となり、人々はオフラインでのエンターテインメント体験をすることが難しくなりました。
そんな中で、メタバース上で楽しめるイベントも提供され始めました。
「あつまれ どうぶつの森」でも、JTBとコラボレーションをして、メタバース上に草津温泉や浅草、横浜と言った日本の実際にある観光地を再現して、ユーザーが旅行気分を味わえるようになりました。
ビジネスでも使われるメタバースとVR
メタバースの活用は、友人や知人とのコミュニケーションに止まらず、ビジネスの領域にも及んでいます。
例えば、Meta(旧Facebook)は2014年に買収したOculus社のVR技術を活用して、メタバースサービスであるHorizon Workroomsを提供しています。このサービスはバーチャル会議などのビジネスの場での活用を期待されています。
自身のアバターを身振り手振りで操作でき、図を描くなどの動作も感知することができるので、よりリアルに近いコミュニケーションをメタバース内の空間で行えるようになっています。
Meta(旧Facebook)は2021年9月27日に、メタバースについて、今後2年間に5000万ドル(約55億円)という多額の投資を行うと発表しており、今後のバーチャルオフィスで働くことが普通になる時代が来るかもしれません。
NFTや仮想通貨でより輝くメタバース
メタバースが注目される上で目が離せないのがNFTです。
NFTとはNon-fungible tokenのことで、日本語では「非代替性トークン」と言われます。
各NFTは唯一無二のアートやオーディオ、ビデオなどのデジタルデータを表すことができ、ブロックチェーン上に明記されていることで、改ざんが非常に難しく、固有性の証明ができます。
メタバース上のアイテムやキャラクター、土地などをNFTにすることで、改ざんされることなくなり、唯一無二の証明となります。例えば、強いキャラクターを育てたり、自分のデザインしたアイテムをNFT化して世間に認められれば、高い価値を持つことになります。そして、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスでNFT化したものを販売・購入することもできます。
また、メタバースと仮想通貨を組み合わせれば、新しい経済圏が生まれることもあります。
Decentralandというメタバースは、イーサリアムのブロックチェーンで作られており、MANAという仮想通貨でメタバース上の土地や洋服を売買することが可能です。また、MANAは仮想通貨取引所を使えば、現金と交換することもできます。
メタバースの今後の可能性
メタバースの今後の発展はどのようなものが考えられるのでしょうか。
・メタバースならでは特性を利用する
メタバースの1番の利点は現実世界で行えないこともメタバース上だから実現できる点です。
例えば、メタバース内でしか乗れないアトラクションに乗ったり、現実に存在しない生物を作って育成したりなどです。
マリオのRPGの世界を楽しんだり、ポケモンを自分で育てたりなんてこともメタバースではできるようになるかもしれません。
・現実世界からメタバースへ移動する
今現実にあるものは、多くのものがメタバース上に存在しています。
例えば、音楽ライブやイベントの実施、オンラインショッピングモールなど、既に現実世界と同じように消費者行動が行われています。
また、米国のマッチングアプリでは、メタバース上でデートを行う企画なども実施されており、現実世界からメタバースへとイベントを移動させることで、注目を浴びるような試みまで実施されています。
また、現在ではカメラのセンサー技術が発達したおかげで、3Dモデルの制作が簡易化しています。Apple社のiPhoneやiPadにLidarセンサーがついているものなら、アプリを使って、ある程度の大きさのある物体ならスキャン可能になっています。
今後はもっと発展すれば、自分の部屋をスキャンすることで、自分の部屋を丸々、メタバース上に構築して、遠くの友達を招き入れるなんてことも可能になるかもしれません。
まとめ
今回はメタバースについての紹介をしました。
メタバースとはオンライン上に3DCGで作られた仮想空間のことで、主に他のユーザーとのコミュニケーションを取るのに利用されます。
技術の発展とコロナ禍という追い風により人気が燃え上がったメタバースは、今後の発展が大きく期待されています。
現在はゲームがメインとなっているのが現状ですが、将来はVRを利用して、家からメタバース出社なんてこともあるかもしれません。
また、これから先にどんどんサービス展開されて、メタバース内での新規事業やサービスできるのは間違いありません。
まだまだメタバースから目が離せなさそうですね。
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