2024年2月5日

オムニチャンネルとは?

投稿者: kgi_admin

オムニチャネルという言葉をご存じですか?
普段は中小企業の皆様にシステム開発やオープンイノベーションの手助けさせていただいている弊社の担当も「韓国語かな?」と最初に思ったそうです。
ハングルは全く関係なく、実は身近で既に展開されている販売戦略のことです。
身近にあるということは、読者の皆さんの会社でも実行される可能性があるということでもあります。今回ご紹介する内容を頭の片隅にでも置いて頂き、ご自身のお仕事に役立てて頂けたら幸いです。

オムニチャネルとは

オムニチャネルとは「消費者が商品を認知し、購入して商品を届けるまでの経路を連携させ、顧客目線で販売やサービス提供を最適化する取り組み」です。具体的には店舗やカタログ、SNSなど消費者があらゆる経路から購入できるよう経路をつなげることで売り上げを上昇させる販売戦略のことです。ちなみに「オムニ」は全てをという意味があり、ラテン語が語源となっています。「チャネル」は経路を指します。

オムニチャネルは、企業側と顧客側両方の不便さを解決する事を目的としています。
例えば、顧客が来店してもそのお店に在庫がなければ別の日に再来店しなければなりませんでした。
しかし多くのチャネルを連携させることで、消費者は来店すら必要なく商品を購入できます。そして、CRMと連携して消費者に適切な提案をし、さらに売上増を狙うのがオムニチャネル戦略です。

オムニチャネルにも様々なモデルがありますが、共通する目的は1つのチャネルによって、他のチャネルの認知度を引き上げることです。そしてその結果、顧客満足度が向上し、利益の増加へとつながります。

オムニチャネルのメリット

オムニチャネルは今、大手企業を中心として様々な企業で導入が進められています。
その理由は、オムニチャネルを実現することで次のようなメリットがあるからです。

「注文管理業務」と「商品やその部品の入荷から出荷する業務」を全チャネルに対応できるよう一本化することによる効率化
一本化されたプラットフォームへ集中して投資できることによる投資効率上昇
各チャネルからの流入を比較することで顧客の購入パターンやニーズが分析可能になること
オンラインで注文、コールセンターで注文変更、店舗で返品といったチャネルを跨いだサービス提供が可能になること
各店舗の在庫情報を顧客も閲覧が可能になること
オンライン、オフライン両方に共通したポイントや特典の付与や利用ができること

企業と顧客に大きなメリットを与えるオムニチャネル化が近年注目を集めているのは、当然のことと思われます。今後、オムニチャネルに対応している企業としていない企業の競争力の差が広がっていくことは間違いありません。

オムニチャネルまでの変遷

オムニチャネルによく似た言葉に「マルチチャネル」「クロスチャネル」があります。名前だけでなく、内容も似ています。それぞれの言葉の定義とオムニチャネルとの違いを解説していきます。

マルチチャネル

マルチチャネルは顧客に対して様々なチャネルを用意し、顧客との接点を多くすることです。たとえば実店舗とECサイトの両方を使用して商品を販売するような場合を指します。他にもカタログ通販や訪問販売等、さまざまなチャネルがあります。

多くのチャネルを用意することで顧客との接点が増えるため、マーケティングの施策として有効性が高いといわれています。マルチチャネルとオムニチャネルの大きな違いは、マルチチャネルは複数のチャネルがそれぞれ独立していて、共通プラットフォームなどが存在していない状態となります。

ECサイトで購入した商品を実店舗で返却することはできませんし、カタログ通販の注文時にECサイトで登録した個人情報を使うこともできません。
顧客の購買および情報はそれぞれのチャネルで分断されており、顧客の負担も大きく、企業側も横断的なデータを集められないなどのデメリットがあります。

クロスチャネル

クロスチャネルではこれまで分断されてきた複数のチャネルを連携し、複数のチャネルに跨った在庫管理や顧客管理等が可能になります。

マルチチャネルでは実店舗とECサイトで在庫情報が共有されておらず、店舗には商品が大量にあってもECサイトに在庫がない場合、ECサイトで購入したい顧客は購入できず、過剰在庫や販売機会の逸失などの問題がありました。これらの問題はクロスチャネルによって解決されます。

しかしクロスチャネルは企業視点で合理化したもので、顧客視点では最適化されたサービスが提供できているとは言えないものです。よくある例をあげると、ECサイトで購入した顧客と実店舗で購入した顧客へのサービスにバラツキがあるわけです。
そこでそれぞれのチャネルを統合し、より一貫性のあるサービスを提供しようとしたのがオムニチャネルです。

オムニチャネルではシステムの統合だけではなく、各チャネルでの企業イメージの統一、ユーザーIDをもとにしたサービス基盤の統合等の包括的な施策が行うことになります。

まとめ

マルチチャネルを発展させたのがクロスチャネル、そしてクロスチャネルを発展させたのがオムニチャネルでした。そしてオムニチャネルはリアルとネットの境界を融解するものでした。
この内容を知った上で思い返してみると、かなり身近に展開している取り組みであるとわかると思います。
今後は、更にVR・AR・MRといったバーチャルな要素も入っていくと予想されています。この流れについていける企業とそうでない企業では大きな差に繋がることは間違いありません。追いつくためには、まずはマルチチャネルから初めて、クロス、オムニ、バーチャルと進んでいく必要があります。「そんなことウチにできるだろうか」と思われるかもしれません。「蛇の道は蛇」といいます。自社でできないことは他社に頼りましょう。普段から中小企業の皆様にシステム開発やオープンイノベーションのお助けをしている弊社へ、是非お気軽にお問い合わせください。

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