2021年11月11日

今話題のNFTを詳しく解説

投稿者: kgi_admin

NFTという言葉を聞いたことあるでしょうか。

最近、認知が広がっている言葉なので、まだまだ知らない方も多いと思います。また、「仮想通貨やブロックチェーンに関する何か」ぐらいの認識の方もいるでしょう。

今回はそのNFTとは何か、そしてなぜ今注目を集めているのかをご紹介していきたいと思います。

NFTと非代替性

NFTとはNon-fungible tokenの略で、日本語では「非代替性トークン」と言われます。

各NFTは唯一無二のアートやオーディオ、ビデオなどのデジタルデータを表すことができます。

まず、非代替性から説明していきます。

非代替性は、ユニークで他のものと変えられないという意味です。

例えば、日本円を例にすると、あなたが持っている500円玉と誰かの所持している500円玉を交換しても、全く同じ価値の500円玉です。これは代替可能であると言えます。しかし、有名人が使った500円玉だったりするとそれは唯一無二のものになり、非代替性であると言えます。

NFTにおける非代替性はブロックチェーンによって実現しています。詳しくは、作成年月日や識別番号などの情報をブロックチェーン上に明示することで、識別可能、かつ、唯一無二となっている点です。ブロックチェーン上に明示されていることによって、改ざんが非常に難しくなり、そのデジタルデータの偽物が出てきても、NFTによって本物か偽物かがわかります。

このようにデジタルデータの偽造されやすい、というデメリットを受けないのがNFTの最大のポイントです。

NFTの特徴

NFTには、上記で説明した判別可能となる固有性の他に、3つの特徴があります。

・取引可能性

NFTは、従来のデジタルデータを発行した企業のサーバー内で所有権が管理する方法とは異なり、非中央集権的なブロックチェーン上に明記されています。そうすることで、ビットコインなどの暗号資産と同じように、自身の所有するNFTを自由に移転することができます。

NFTの所有権は一意の所有者に紐づくことで、複製したり改竄したりできないため、美術品や骨董品などと同様に価値があるものとして取引されます。

・相互運用性

NFTに使用は共通規格として定められていて、この規格に則って発行されている限りは、どこでも取り扱うことができます。

NFTを扱うイーサリアムブロックチェーンの規格は、ERC721が一般的であるため、現状は相互運用性は完全ではなく、将来的にはあらゆるプラットフォームで利用できるように、コンテンツの種類ごとの標準化の必要があります。

・プログラム可能性

NFTは付加機能をデジタルデータに持たせることができます。

例えば、従来では自分の作ったイラストを販売した後に、その購入者が転売をしたとしても自分への利益は最初の販売した時のみになります。しかし、NFTの場合は、転売時に代金の一部が自分に支払われるようにプログラムをして、イラストに付与することができます。

NFTの成長と活用分野

NFTが登場したのは2015年、それ以来、市場の拡大は進んでいます。

NFT市場のデータプラットフォームである「NonFungible.com」によると、NFT市場は2018年で4,096万ドルから2020年で3億3,803万ドルと急激な成長しています。

では、どのような分野で活用されているのでしょうか。

・ゲーム

特に活用が知られている分野はゲーム分野でしょう。

ゲーム内のアイテムやキャラクターなどをNFTにすることで、固有の価値を持つようになり、そのキャラクターやアイテムのレベルやレアリティの高値で取引されます。

また、AppleやGoogleなどに手数料を支払うことなく、キャラクターやアイテムの売買できる点も一つの魅力となっています。

・アート・ビデオ・音楽

アートやビデオ、音楽の分野でもクリエイターたちはNFTを活用し始めています。

先ほど説明したプログラム可能性のおかげで、アートやビデオ、音楽などのデジタルデータの作者はデジタルデータの所有者が転売をするたびに利益が上がるようにできます。また、CDやDVD、出版物などの生産コストをかけることなく、商品を販売することができることもクリエイター達にとっては大きな利点となっています。

・メタバース(仮想世界)

メタバースとはインターネット上に広がる仮想世界のことで、身近なところでいうとNintendoのゲーム「あつまれ どうぶつの森」などもメタバースの一つと言われています。

NFTを活用したメタバースで有名なのは「TheSandBox」です。

TheSandBoxは、イーサリアムブロックチェーンを基盤としたNFTゲームで、メタバース内の土地やアイテムなどをNFTとなっていて、ゲーム内外のマーケットプレイスで取引することが可能です。ゲーム内の土地は制限があるため、希少価値が高く、転売時も高値になります。

他にも、請求書のような債権をNFT化し、担保にした資金調達の効率化をするケースやクラブの会員など資格を売買可能にし、NFTで管理するケースも出てきています。

NFTの懸念点

近年急速に発展してる故に、NFTにはまだまだ懸念点が残されています。

・デジタルデータ自体のコピーは可能である

NFTの固有性は優れていますが、デジタルデータであるだけにコピーすることは可能です。

例えば、NFTアート作品の本物はそのデジタルデータ一つしか存在しないが、コピーできるので、偽物を複製することは可能です。

その性質上、NFTのデジタルデータは、本物を持っているというコレクション性を守る点がメインとなります。

・サービスに依存するデータが存在する

デジタルデータなので、データが使い物にならなくなって、所有権だけが残るということも考えれます。

例えば、NFTで所持していても、ゲーム内でのみ使えるアイテムならゲームのサービス終了時に使えなくなってしまいます。そうなってしまうと、そのNFTの価値がなくなる可能性もあります。

・金融規制の監督外である

NFTは資金決済法上の暗号資産と同一で、金融規制の監督外とされています。

しかし、実際に金銭に近い取り扱われ方をするので、消費者のトラブルが生じやすくなってしまいます。

また、NFTを利用したゲームは賭博該当性と景品該当性が曖昧なところにあるため、法整備がちゃんとされないと消費者が損害を被る可能性は大きいです。

まとめ

今回はNFTについての紹介をしました。

NFTとは非代替性トークンのことで、ブロックチェーン上にデジタルデータをアップロードすることにより、固有性を担保できます。

また、売却や譲渡により所有者を移行できる取引可能性、同じ規格であれば、いろんなマーケットプレイスで取引・利用される相互運用性、付加機能を持たせることができるプログラム可能性といった特徴があります。

2021年に入り、Twitter創始者のジャック・ドーシー氏やTesla創業者のイーロン・マスク氏がNFTをオークションにかけて数億円の入札が行われたり、日本VRアーティストが1300万円で作品を落札されたりと、NFTへの関心は高まる一方です。

また、NFTアートのアップロードは意外にも簡単なので、これからの普及が期待されています。

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