SUCCESsの法則 記憶に残るアイデア
SUCCESsの法則はアメリカでよく使われるマーケティング手法の一つで、人の記憶に残り、相手に影響を与えるようなメッセージに共通する項目を定義したものです。これはスタンフォード大学の教授チップ・ハースと、デューク大学で研究職に携わっていたダン・ハースの兄弟によって執筆された『アイデアのちから』という著書のなかで紹介された法則です。この法則は何かアイデアを考えるとき、プレゼンテーションやWEBマーケティングにおいても重要視されています。
SUCCESsの法則では、記憶に残りやすいコンテンツには6つの法則があるとされています。それぞれのポイントをおさえることで効果的なマーケティングを行えます。
・Simple:単純明快である
・Unexpected:意外性がある
・Concrete:具体的である
・Credible:信頼性がある
・Emotional:感情に訴える
・Story:物語性がある
6つの法則の頭文字をとって『SUCCESs(成功)』としています。この言葉自体記憶に残りやすく工夫されていますね。
①Simple 単純明快
そのままの意味で、よりシンプルで分かりやすくすることです。理解に時間のかかる難しい言葉や表現をなるべく使用しないことで読み手や聞き手の記憶への定着を促します。ただし、難しい言葉をただ短くするのではなく、難しい内容をイメージしやすい簡単な言葉に置き換えることを意識することがポイントです。よほどプロフェッショナルな人向けのニッチなジャンルを扱っていない限り、読み手、聞き手はほとんど初心者になります。このことを忘れないようにしましょう。
例:いなば物置「やっぱりいなば。100人乗っても大丈夫」
シンプルなフレーズで耐久性アピール
②Unexpected 意外性
人は自分の予想とは違うことを知った時に記憶に残りやすく、魅了されることが多い生き物です。コンテンツを紹介するときに、意外性を持たせることで人間の記憶により深く刻まれます。アイデア全体が予想外である必要はなく、どこかに意外性のある部分があればよいです。それまでずっと同じことをして、何一つ意外性のあるものを加えなければ関心はもってもらえません。いい意味で期待を裏切られるような紹介をしましょう。
例:◯◯以外の人は絶対に見ないでください!
ユーザーに「ん?」と思わせることで効果的なマーケティングとなります。
③Concrete 具体性
前述したようにシンプルさと意外性を持たせることは重要ですが、具体的な内容も入れなければいけません。具体性というのは説得力に直結します。事例や数値データを用いると説得力が増します。ただし、正確な数値を伝えるだけでいいというわけではなく、良い方法としては具体例を伝えることです。
例:東京ドーム◯個分、1日分の野菜成分、カップラーメンが出来上がる前にできる
具体例を使用するとよりイメージがつきやすくなります。
④Credible 信ぴょう性
マーケティングにおいては信ぴょう性のある無しが重要になってきます。開発者や販売者がコンテンツを紹介してもどこか信ぴょう性にかけることがあると思います。「誰が言ったのか」「こういう根拠だから」を伝えられないと途端に嘘くさく聞こえてしまいます。この対策として、第三者の意見を加えることです。第三者は専門家、有名な会社が望ましいです。「あの人がおすすめするなら使ってみたい」「専門家がいうのなら間違いないだろう」聞き手、読み手がそう感じることでコンテンツの信ぴょう性は高まっていきます。また、専門家や有名企業でなくても口コミなどの第三者の評価はユーザーを安心させます。
この信ぴょう性についてはGoogleのSEOで重要な指針である、E-A-Tという要素の中にも組み込まれています。
⑤Emotion 感情に訴える
読者や聞き手の中には数字や前例に惹かれないという人もいると思います。
論理もデータも関係なく、人の感情を動かす何かが必要となってきます。そのため幸福感を感じる、共感させる、自信・自尊心をくすぐる内容を入れます。
ユーザーの感情を動かすためにその人の悩みについて指摘することも大切です。その悩みを放置しておくとどうなるのか?という点を厳しく指摘することによって感情を動かしやすくなります。ペルソナをリサーチして、ユーザーの悩みを捉えていきましょう。
⑥Stories ストーリー性
人は物語が大好きで、心揺さぶるストーリーがあったりするとすぐに感情移入してしまう生き物です。ビジネスシーンでもこのストーリー性を利用するのが望ましいです。製品の開発秘話や、製品開発者の生い立ちなどがよく使われます。過去に苦労したストーリーほどユーザーの心に刺さります。
さいごに
著者のチップ・ハースとダン・ハースはアイデアにこれら6つの要素のいくつかを盛り込むことを推奨していますが、全て備えたアイデアコンテンツは稀であるとも言っています。
ただ、このフレームワークを利用することで失敗する可能性を減らすことができるはずです。いきなりこの法則の複数の要素を含むことは難しいかもしれませんが、1つ2つと追加していくことで、今まで以上に人の記憶に残るコンテンツを生み出せるでしょう。
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