サウンドマーケティングとは① 音とは
「〇〇マーケティング」というのはこの世にたくさんありますが、サウンドマーケティングというものがあるのはご存知でしょうか。
一番わかりやすい例が、「ステーキ屋さんが店の外に聞こえるように肉の焼ける音を出す」というものです。
それなら知ってる、という方が多いと思います。これこそサウンドマーケティングです。
今回から複数に分けて、サウンドマーケティングを紹介していきます。
今回はその基礎となる、音と人の関係を紹介します。
音と人
音というものは言うまでもなく空気の振動です。
今回取り扱いたいのは「人にとって音とはどんなものなのか」です。
早速ですがクイズです
Q. 赤ちゃんの五感で一番最初に発達するのは何か?
A. 聴覚
どの声が母親の声なのか聞き分ける必要があることを考えると妥当ですよね。
さらにクイズです
Q. あらゆる宗教が必ず持っているものは何?
A. 音楽
宗教や宗派によって偶像崇拝(絵画や彫刻を神様のように崇めること)を禁止されていたりしますが、声のリズムであれ楽器であれ、必ずその宗教独自の音楽は存在しています。
最後のクイズです
Q. 脳が一番早く反応するのは五感の内どれ?
A. 聴覚
聴覚: 0.146秒
触覚: 0.149秒
視覚: 0.189秒
味覚&嗅覚: 0.5秒
上記のように、人間の脳で最も早く反応するのは聴覚です。
さらに、処理能力の面でも優れています。
1秒あたりの処理数が視覚が25コマであるのに対して聴覚は200コマもあるのです。
「先天的な障害がない限り、人間は生まれながらにして言語と音楽を理解する能力がある」と言われています。
人間という生き物は言語があるから多くの情報を扱うことができ、高度な文明を作ることができました。
この意味でも人間は音についてかなり高度化している生き物であると言えますね。
それだけでなく、音は「次の行動」も導きます。
こんな体験をしたことがあると思います。
街中で子供が童謡を歌っているのを耳にして、勝手に頭の中で幼いころを思い出したり、続きの歌詞を口ずさむ
家に強い風が吹きつける音を聞いて、ベランダで吹き飛びそうなものがないか考えて、カーテンを開けて確認する
最後の部分でこそ、ある程度自らの意思で行動をとっていますが、その行動のきっかけとなる想起は能動的なものではありません。
音を聞いて勝手に脳が動いているのです。
歩きスマホをしている人がちらほらいますが、かなり都合の良いタイミングで視線をスマホから移して確認したりしていますよね。
この確認動作も能動的に行っているわけではありません。
視覚の端に映る映像だけでなく、より鋭敏な感覚である聴覚で音を聞き取り、音で周辺を判断をして、情報不足や問題があると確認をしていると言われています。
音はさらに別の感覚も操ります
機内食は美味しくない、と言います。
私は必ず食べる派ではありますが、確かに美味しいイメージではないです。
しかしこれも、必ずしも味だけの責任ではないのです。
機内食が出されるタイミングは基本的に安定飛行中です。
この時、飛行機の巨大なエンジンからは低い響くような音がかなり大きく、ずっと単調に乗客に伝わっています。
これによって、甘味や塩分味などの味覚が鈍り、逆に歯応えには敏感になるということが分かっています。
音は無意識に人をコントロールしますが、味覚という感覚をも操作してしまうのです。
まとめ
「音」が人を無意識にコントロールしているということが分かったと思います。
この作用をマーケティングに用いるのが、サウンドマーケティングです。
直接的に特定の商品をイメージさせるものもあれば、ブランドイメージを作ったり、居心地の良い空間を作って店に長く留めるなどにも、今回紹介した「音」が使われています。
具体的な事例は次回紹介します。
Webサイトによっては音を出すようにしているところもあります。
多くは単にイメージBGMや歌を流すだけになっていますが、相手に次の行動をより促しやすくするために効果音を用いるというのも今後検討するべきかもしれません。
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