2020年10月16日

アジャイル開発とは

投稿者: kgi_admin

スタートアップや小規模システムに最適

事業の多角化の一環として社内ベンチャーやオープンイノベーションに取り組まれている企業も多いと思います。

その際に必要となるのが、その事業をシステム化して運用する事です。

システム化といっても、何から手をつけて良いかわからない?

プログラム言語は?開発方法は?と悩みが多いと思います。

今回は、そんなお悩みを解決すべく、新規事業の立ち上げをお考えの方や、小規模のシステムを制作したい方へのアドバイスとして、その開発に適した方法を紹介します。

『アジャイル開発』とは

新規事業の立ち上げの際、「webシステムを制作して運用したいが、開発時間と費用が嵩む」

「運用を始めたが、事業計画通りに売り上げが延びない」

「運用状況によりピボットが必要になった」

などトラブルはつきものです。

その様な状況に対応できるシステムの開発方法が『アジャイル開発』です。

従来のシステム制作方法はウォーターフォール開発が一般的で、システムの最終仕様を明確にして、厳密な計画を立てて、長期のプロジェクトとしてシステムを制作する方法で、最も多く採用されています。

配信日や、プロジェクト完了日を決定しておき、システムの最終仕様が開発の途中で変更される事なく、最終の完成形まで作り込んでいきます。

それに対して『アジャイル開発』は、お客様もプロジェクトに参加して、短い期間で開発とリリースを繰り返し、システムを少しずつ成長させていく開発手法と言われています。

新規事業立ち上げにおいて、そのサービスが実際に消費者に受け入れられるかわからない場合もあります。

その際に、全てのシステムを完成させてからのスタートとなるとコストがかかっている分、失敗した場合の損失が大きくなります。

サービスを小さい規模から初めて、消費者の反応を見ながら改良し、システムを成長させる。

また、デジタルビジネスにおいては、状況の変化が著しく開発途中においても変更を余儀なくされる場合があります。

そう言った環境下でのシステム開発に適しているのがアジャイル開発と言えます。

アジャイル開発の手法

アジャイル開発の手法として3種類の紹介をします。

①スクラム開発

スクラム開発はアジャイル開発の代表的な手法の一つで、中でもチームのコミュニケーションを重視したところ が特徴です。

語源はラグビーでチームが肩を組んで集団を作り、敵チームとぶつかり合う際のフォーメーションのスクラムから来ていると言われています。

メンバー自身がイテレーション(設計・開発・テスト・改善を短期間で繰り返す)毎に計画を立て、進捗状況や制作物の動作を確認しながら進めます。

チーム内のコミニュケーションが不足しているとリリース時に正常に動作しないなどトラブルになる可能性があるので、チーム間で頻繁に調整を行いながら進めます。

②エクストリーム・プログラミング(XP)

エクストリーム・プログラミング( Extreme Programming )は、技術面に重きを置いたプログラマー中心の開発手法です。

プログラミングを進める上で下記の4項目を重視して取り組まれると言われています。

・コミュニケーション

プロジェクトが失敗する原因の多くはコミュニケーション不足と言われています。エクストリームプログラミングでは開発チーム内のみならず、お客様とのコミュニケーションも重視します。

・シンプル

最初の設計を極力シンプルにし、基本的な機能だけを盛り込み、開発を進めます。

その他の機能は、必要な時にその都度対応します。

・フィードバック

お客様からのフィードバックを得て、必要な機能を洗い出し、最小限で制作を進めます。

・勇気

最初に綿密な計画を立てないので、制作の途中で大胆な変更が求められることがあります。

③ユーザー機能駆動開発(FDD)

ユーザー機能駆動開発(Feature Driven Development)は、お客様にとっての機能面を重視した開発手法です。

実際に動作する機能を優先的に開発するため、事前にビジネスをモデリングし、詳細まで可視化する必要があります。

システム開発の際には、適した手法で開発を進めましょう。

アジャイル開発のメリット・デメリット

アジャイル開発のメリット

①可変的で小規模のサービスからスタートできます。また、短期間で、プロジェクトの方向に修正を加えることができます。

また、プロジェクトが予想外に大きく変更されたり、技術的に大きく変更が生じることがあります。その場合でも、当初のチームは継続して仕事を完成させる一方で、新たなチームを追加し、新たな部分を作業するなど臨機応変に対応が可能です。

②アジャイル開発は小規模スタートが可能なので、最速で試作システムを立ち上げる事が出来ます。

デモを使った評価やテストを早い段階で行う事が出来ます。

③少規模のサービス提供段階で消費者の反応を見て、システムの改良が可能です。

アジャイル開発のデメリット

①アジャイル開発では小規模のシステム単位で頻繁な変更が可能なため、さまざまな技術を使い実験が繰り返されます。そのため、システムの目的を明確にしておかないと、システム自体の品質に悪影響を及ぼします。

②目的がはっきりしていない場合、将来的に規模を拡張しようとすると、思わぬところで足かせになることがあります。こうなると、システムを根底から考え直す必要が出てきます。

③配信後のシステムがどうあるべきか、システムの目的が明確でない場合は、プロジェクトが停滞する可能性があります。

どんな場合でも、そのシステムの目的を明確にして、開発に取り掛かりましょう。

スタートアップ・小規模システム開発

事業計画に基づき運営しても、計画通りにいかないのが新規事業です。

運用開始から計画からズレるとピボットが必要になります。

アジャイル開発で進めたwebアプリケーションならシステム変更が比較的容易に出来ます。

また、必要な機能のみで運用を開始し、サービスを追加しながら運用する事も可能です。

機能追加、削除にかかる時間やコストが非常に小さいため、webサービス自体の成長や変化、仕様変更に柔軟に対応できるのがアジャイル開発です。

要件定義で目的を明確して開発を行い、運用開始しても、消費者の反応が当初計画していたものと異なった場合、システムの変更に膨大な時間や費用がかかったのでは成功することは難しいです。

システムが完成して運用を開始した後に「継続してサービスが提供できる事」が重要です。

その点、webシステムの開発にアジャイル開発体制を使用するのは、相性の面から見ても良いと言えます。

とは言え、いかにアジャイル開発が変更に適した開発方法でも無制限に変更出来る訳では有りません。

予め、目的とトータル予算を決めて、ステップ毎に管理しながら開発に取り組みましょう。予想以上に費用が膨らむことを抑えられます。

提供するサービスにあわせてwebシステムの目的を明確にし、開発方法の選定が必要である事がお分かりいただけたでしょうか?

まとめ

さて今回は、アジャイル開発についてご紹介しました。

スタートアップで先が見えないとか、大規模でなくてちょっと試してみたい。と言う方は、一度チャレンジしてみては如何でしょうか?

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