2020年10月9日

ERPを導入前にする4つのこと

投稿者: kgi_admin

ERPを導入する理由は「業務の効率化」と「経営の合理化」であることを常に頭に入れておきましょう。ERPを導入することで得られるメリットはたくさんあり、どの企業にもERPの導入はおすすめできます。しかし、ERPの導入が目的になって、ERPを導入する本質的な目的を忘れないようにしなければなりません。

また現在では開発が進み、どのERPもある程度の機能は備わっているようになっていますが、ERPには種類があり開発されている全てのERPが自社企業に合うわけではありません。もし合わないERPを導入してしまった場合、せっかく多額のコストをかけて導入したシステムが使い物にならない、または業務プロセスをそのERPに合わせていかなければならなく、企業にも社員にも痛手になるという損失を負いかねません。それぞれの企業がその企業に合ったERPを作る、または既存のERPをカスタマイズする必要があるため、ERPは導入のための選定に入る前に下準備の段階をいれることは非常に必要です。そして、導入後も組織の変化や業務の追加などの可能性も考えられるため、今後のアップデートや追加のカスタマイズも視野に入れておきましょう。

ERP – 統合基幹業務システム –

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、企業資源計画という意味になります。日本語では「統合基幹業務システム」と呼ばれます。

企業の会計・人事・生産・物流・販売などのメインとなる業務を統合し、効率化、及び、情報の一元化するシステムとして誕生しました。

ERPのメリットとしては統合データベースにより様々な部署のデータを一元管理することにあり、データの入力や変更がリアルタイムに反映されるところです。また、どの部署のデータにもそれぞれがアクセスできるため、部署間での問い合わせをする手間が省かれます。メリットは経営陣にも大きくあり、全てのデータの見える化により売上や利益から、生産コスト・工数、仕入れや在庫状況、人事情報まで全てがリアルタイムに確認することができます。そうすることで、経営陣はデータに基づいた最適な判断を迅速に行うことが可能となります。

しかし、その反面、ERPの選定から導入までの時間や開発コストなどのデメリットもあります。またデータの正確性を要するとERPではデータ入力のミスをなくすように、情報部門以外の社員もしっかりと教育する必要があります。

自社企業の調査・分析

自社企業にぴったりのERPを入れるためには、まず自社企業を知る必要があります。部署・部門ごとに別の業務があり、また社員ごとにも担っている業務は異なるでしょう。その業務一つ一つをしっかりと把握しなければ、導入後にERPで簡単に入力するだけのタスクがその何倍も手のかかるタスクになる、なんてこともあり得ます。

まずはそれぞれの部署・部門ごとに日々のタスクを可視化するスタッフを置くことから始めましょう。そして、アンケートや面談などによる調査・分析を行い、日々のタスクの洗い出しを行います。自社企業の調査・分析によってテンプレート化できるドキュメントやワークフローの共通化など、今までは発見されていなかった業務の効率化への道筋が見えてくることもあり得ます。細かい作業ではありますが、これが後のタスクを何倍も楽にするのです。

必要情報の策定

ERP導入の目的の一つは「経営の合理化」であり、リアルタイムに経営状況を知れると言う点はERPを導入する上でとても重要な要素の一つとなります。今後のビジネスにおいて、判断の遅れや少しの間違いが企業にとって大ダメージとなることも考えられます。そのくらい、現在のビジネスではスピード感と合理性が重視されます。

経営陣がリアルタイムの迅速な判断のために必要となるデータが何なのかを全てはっきりさせておくことは重要です。また経営視点で必要データの算出は、会計・人事スタッフや外部の監査法人などとともに行う必要があります。そうすることで、様々な視点からの意見が出され、経営陣が社内の動きを再認識することもできます。

業務効率化可能なタスクの算出

業務効率化を必要としている場面を探っていく必要もあります。その場面を見つけることで、実際に必要となってくる機能が浮き彫りとなってきます。そのためには「主要業務を圧迫している効率化可能なタスク」を知っていく必要があります。

そのために、部署・部門ごとのトップの意見を参照して、効率化をするべきタスクを把握していきます。予期せず時間を取っているタスクを発見したり、情報やワークフローを共有することで、効率化への糸口が見えてくることがあります。

ERPのカスタマイズやドキュメントのテンプレート化により、これまでの無駄なタスクを間違えなく軽減できます。そのためにはこの業務は必要な不可欠といえるでしょう。

運用の考慮

ERP導入後の運用は業務や経営そのものとなります。企業の状況は変化し続け、組織をそれに対応して変化し続けなければなりません。だから、ERPをどう導入する上で「システムの柔軟性」は重要なチェックポイントの一つでもあります。

例えばこの先、法整備に変更が入ったり税率が変更したり、なんてことも考えられます。また、拠点を新設したり、事業内容の追加や変化といったことも起こり続けます。

リアルタイムに経営陣が迅速な判断が下せるようになると、組織自体の変化のスピードもそれに合わせるようにならざるを得ないはずです。また組織の変化が起こるとともに、タスクやワークフローに変化も生じてきます。

上記のことを含めて、ERPでは必要な機能の追加や更新が容易に行えること、つまり導入するERPのシステムの柔軟性が高いことも重要な項目の一つになります。また日常的な運用のし易いERPを導入すれば社員全員が問題なく使うことができ、情報システム部門の負担を下げ、ヘルプデスクの業務が削減されます。

まとめ

ERPを導入するためにERPの種類やERPでできることを知ることは非常に重要です。しかし、自社企業を知らずにERPを導入することは非常に危険であり、無駄なコストかけるだけになります。

ERPを導入する際には自社企業のタスクを知り、テンプレート化できるドキュメントや共通化できるワークフローを算出します。そして、部門長や部署のリーダーから意見を聞き、効率化できる業務を見つけ出しましょう。また現場視点だけでなく、経営視点から何が必要なデータを洗い出すことも重要です、それにより経営陣のスピード感のある判断を可能にします。

また、ERPは導入して全てが解決するわけでありません。導入後に起こりうる問題点も導入前に算出しておき、先手を売っておくことが重要です。また予期せぬ問題の発生にも備えて、機能の追加や変更などカスタマイズする余地を作っておきましょう。

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