2020年10月8日

成功している企業が取り入れているERPとは

投稿者: kgi_admin

みなさん、ERPをご存知ですが?また、ERPを実際に使っている企業の方でも、ERPについての理解が曖昧なまま使っている方も少なくはありません。

この記事ではERPとはどういったシステムなのか、ERPがどのようにして作られ、基幹システムとERPの違いについて説明していきたいと思います。またERPを導入することによって企業が得られるメリットや導入する際に懸念点となるデメリットもご紹介していきます。

ERP – 統合基幹業務システム –

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、企業資源計画という意味になります。日本語では「統合基幹業務システム」と呼ばれます。

企業の会計・人事・生産・物流・販売などのメインとなる業務を統合し、効率化、及び、情報の一元化するシステムとして誕生しました。

ERPの由来

ERPは元々生産管理用語の「Material Requirements Planning(資材所要量計画)」という言葉から派生しています。生産管理における資材を、企業全体におけるヒト・モノ・カネといった経営資源に拡大した考え方がERPの本来の意味です。

基幹システムとERPの違い

基幹システムとは「バックオフィス系」「業務系システム」とも呼ばれ、企業がメインの業務を実行するために使われる業務システムのことで、生産管理・販売管理・在庫管理など、それぞれが独立したシステムとして作られています。異なる部署とデータをやりとりする場合、なんらかの形でシステムの間の連携が不可欠です。

一方で、ERPは「企業資源を有効活用する考え方」に基づいたシステムです。企業資源とは企業全体におけるヒト・モノ・カネといった経営資源のことを指します。その企業資源を有効活用するために複数のシステムを統合して、統合データベースに保存することにより一元管理できるようになっています。また、これによって異なる部署でデータのやりとりをする必要がなくなり、経営陣もリアルタイムに状況が確認できるようになったため、迅速に判断を下せるようになりました。

これだけ見るERPはとても優れているように見えます。しかし、当初は欧米から来たERPは日本企業に適用できない点が多くあったため、導入する企業はあまり見られませんでした。また業種間の違いに対応できるERPパッケージがなく、業種ごとにシステムの開発が必要なため、そのこともまたERP普及の足かせとなりました。

現在は国産ERPも多く開発され、このような問題は解決されています。また、既存のシステムにはアドオンやオプションを加えやすいものも多く、様々な業種に対応しやすく導入の早さも向上していることから、多くの企業で使われています。

ERPのメリット

・一元管理

ERPのメリットはやはり統合データベースにより情報を一元管理しているところでしょう。企業内の全ての情報を一か所に集められることにより、ある部署でデータが変更された場合、リアルタイムに部署・全社の帳票に反映され自動で更新されます。

また、法制度の変更や調達原価の増減などの変化があった際、システムごとに修正する手間も解消できます。

・業務の効率化・プロセスの自動化

様々な部署から多くのデータを集計し、整合性を確認、そして分析といった数多くの手間を解消できます。 また統合データベースにデータが保存されているため、部署別の入力する必要がなく、集計・分析なども自動化できるため、業務効率が向上します。

また大量注文などで在庫や仕入れ状況を確認しなければいけない場合も毎回それぞれの部署に問い合わせをする必要がなく、ERPを確認するだけで把握できるようになります。

・全体最適化を図れる

ERPではデータを一元管理するだけでなく、部門ごとのプロセスの見直しも図れます。部署・部門ごとに確立された業務プロセスは、それぞれの現場に合うよう効率化されていますが、経営の観点からは効果が見えにくいこともあります。

経営陣が業務の効率化を図ろうと業務プロセスの改善を提案しても、細かい点で現場からの反対意見が出たり、特定の人しかできない業務があったりと、改善を進めにくいこともあるでしょう。

ERPなら、各部門ごとの業務プロセスだけではなく、企業全体の業務プロセスを踏まえたソリューションの共有や改善を実施できます。

・経営陣の意思決定の迅速化

ERPは経営においても効果を発揮します。

迅速な判断を求められる経営において、社内の必要な情報をできる限り早く集めることは非常に重要です。

統合データベースに全てのデータがあり見える化されるため、管理業務が軽減され、従来は部署に問い合わせて確認していた手間を省くことができます。

また現在あるERPの多くは、売上や利益から、生産コスト・工数、仕入れや在庫状況、人事情報まで全てがリアルタイムに反映されるため、すぐに経営陣が情報を把握することが非常に容易で、必要な判断を下す時のスピードが格段に上がります。

またERPの中には経営分析機能を備えたものもあり、情報収集から分析までの手間やコストを解消することも可能です。

・データの活用・分析

統合データベースを使うことで最大のメリットは、蓄積されたデータの活用のしやすさです。会社で蓄積されたデータは会社の資産であり、それを活用・分析することは昨今の目まぐるしいスピードで変わり続けるビジネスにおいてはなくてはならない武器と言えます。

部署ごとに異なるシステムを使っている場合はデータ収集や加工に費やす時間が増え、必要な分析を必要な時に行えずに出遅れてしまいます。

統合データベースによりリアルタイムに必要な情報を引き出すことができることによって、迅速なデータ分析が可能なります。

ERPのデメリット

・自社に合うERP選定に時間がかかる

ERPの種類は多種多様です。人気の海外製ERPは説明書や公式サイトに日本語が存在しない場合もあり、使い方を知るのにコストがかかる場合もあります。

ERPは購入・開発をする前にしっかりとERPで何を行いたいのかを明確にする必要があります。

その上で自社に合うERPを選定します。また、自社に合うERPが見つからない場合は機能を追加可能なERPを見つけて、必要部分を開発してもらうことも視野に入れましょう。

開発も視野に入れて導入する場合はしっかりとした工数を考えておきましょう。

・導入から保守運用までコストを要する

保守費用・ライセンス、また既存機能以上の追加要素が必要な場合は追加で開発費用を要します。そのため導入のコストは高額になる傾向にあります。

パッケージ・オンプレミス型の場合は、数千万のコストがかかることもあるため、慎重に導入を検討しましょう。

・社員へのデータ管理を徹底する必要がある。

ERPを導入するということはこれまでに慣れ親しんできたプロセスを再構築する必要があり、現場からの反発を引き起こす可能性もあります。

また各部署がデータ入力の正確性を徹底する必要があります。データ入力がしっかり行われていなければ、経営陣が正確なデータを得られないためにERPを最大限に活用することができません。

また、ERPを導入する際は情報部門だけではなく、それぞれの部署をしっかりと教育しておかなければなりません。

まとめ

ERPとは企業全体におけるヒト・モノ・カネといった経営資源に拡大した考え方をもとに作られた「統合基幹業務システム」のことです。企業の会計・人事・生産・物流・販売などのメインとなる業務を統合し、効率化、及び、情報を一元化することを目的としています。

「バックオフィス系」「業務系システム」と言われる基幹システムとは違い、部署ごとに異なるシステムではないので、様々な部署のデータが統合データベースに集められています。

ERPのメリットとしては統合データベースにより様々な部署のデータを一元管理することにあり、データの入力や変更がリアルタイムに反映されるところです。また、どの部署のデータにもそれぞれがアクセスできるため、部署間での問い合わせをする手間が省かれます。メリットは経営陣にも大きくあり、全てのデータの見える化により売上や利益から、生産コスト・工数、仕入れや在庫状況、人事情報まで全てがリアルタイムに確認することができます。そうすることで、経営陣はデータに基づいた最適な判断を迅速に行うことが可能となります。

しかし、その反面、ERPの選定から導入までの時間や開発コストなどのデメリットもあります。またデータの正確性を要するとERPではデータ入力のミスをなくすように、情報部門以外の社員もしっかりと教育する必要があります。

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