2020年10月7日

データ分析から考える成功企業がERPを導入しているわけ

投稿者: kgi_admin

現在のビジネスのスピードは非常に早く、今までよりも迅速かつ正確な判断が求められるようになっています。その迅速かつ正確な判断のために必要となるのがデータ分析です。データ分析により従来より確実性の高い課題分析が必要となります。

そして、そのデータ分析のためには蓄積された多くのデータが必要となり、そのデータを素早く集めることがビジネスのスピードを早めてくれるようになります。

そのために必要なシステムがERPです。

今回はERPとデータ分析の関係性も含めて、説明していきたいと思います。

ERP – 統合基幹業務システム –

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、企業資源計画という意味になります。日本語では「統合基幹業務システム」と呼ばれます。

企業の会計・人事・生産・物流・販売などのメインとなる業務を統合し、効率化、及び、情報の一元化するシステムとして誕生しました。

ERPのメリットとしては統合データベースにより様々な部署のデータを一元管理することにあり、データの入力や変更がリアルタイムに反映されるところです。また、どの部署のデータにもそれぞれがアクセスできるため、部署間での問い合わせをする手間が省かれます。メリットは経営陣にも大きくあり、全てのデータの見える化により売上や利益から、生産コスト・工数、仕入れや在庫状況、人事情報まで全てがリアルタイムに確認することができます。そうすることで、経営陣はデータに基づいた最適な判断を迅速に行うことが可能となります。

しかし、その反面、ERPの選定から導入までの時間や開発コストなどのデメリットもあります。またデータの正確性を要するとERPではデータ入力のミスをなくすように、情報部門以外の社員もしっかりと教育する必要があります。

ERPとデータの活用・分析

先ほどERPでは統合データベースを使われていると言いました。では、なぜ既存のシステムではなく統合データベースを使うべきなんでしょうか。

統合データベースを使うことで最大のメリットは、蓄積されたデータの活用のしやすさです。会社で蓄積されたデータは会社の資産であり、それを活用・分析することは昨今の目まぐるしいスピードで変わり続けるビジネスにおいてはなくてはならない武器と言えます。

部署ごとに異なるシステムを使っている場合はデータ収集や加工に費やす時間が増え、必要な分析を必要な時に行えずに出遅れてしまいます。

統合データベースによりリアルタイムに必要な情報を引き出すことができることによって、迅速なデータ分析が可能なります。

企業のデータとは

企業における活用データはかなりの種類があります。

・営業部門

顧客データ(年齢・性別・職業)、売上データ、商談件数など

・カスタマーサポート部門

問い合わせ件数や対応時間、問い合わせ要件、クレーム件数など

・人事部門

社員データ、勤怠データ、採用活動における応募者データなど

・製造部門

生産数、作業工数、原価率など

データ分析のメリット

・現状分析と将来予測

企業でもっとも重要なことは、組織やそれぞれの部署、行われている商談など企業の現状を知ることと、今後の企業、組織、顧客、ニーズの変化を正しく予測することです。

データ分析の活用の最大のメリットは、従来は不確実であった情報の正確性をより高めることができるところです。また各データの関連性や因果関係などを知り、不確実性を削減することで、100%完璧ではないかも知れませんが、精度の高い分析は可能になります。この分析によって様々な現在企業が持っている課題やそのために今すべきアクションを見つけだすことができます。

例えば、顧客の購買データを集めて分析すれば、現状の顧客の購買傾向を知ることができ、顧客のニーズを割り出すことを可能にします。また、売れない商品やサービスの欠点を見つけて、改善に役立てることも可能です。このように分析をすることで、継続的な売上の向上やシェアの拡大、そしてそのためにするべきアクションを導き出すことができます。

・分析の正確性の向上

今までは企業の課題分析は、勘が頼りだったり経験に則ったりするものが一般的で、どれも確実性が高いとは言えませんでした。しかしデータ分析を活用すれば、これまでは散々していた多くのデータを集めることとなるので、分析結果の確実性は格段に向上します。またこのデータは多ければ多いほど、データ分析の確実性は上がっていきます。従来の分析と比べるとデータ分析の確実性は遥かに高いものとなっています。

・意思決定の迅速化

現代のビジネスのスピード感は従来に比べると非常に早く、経営陣は従来に比べて正確かつ迅速な意思決定を求められます。

データ分析を導入することによって、企業がぶつかっている問題や課題に対して、必要な分析を素早く行ってくれます。そして、それが正確かつ迅速な意思決定のサポートとなるのです。

ERPの蓄積データで分析をするポイント

・データ分析の目標・目的の設定をする

データ分析を活用する上で明確な目標や目的を設定することは非常に重要です。目的のない分析は分析作業にかかる時間が肥大したり、分析の主旨にズレが生じてしまうことなんてこともあり得ます。必ず、データ分析を導入するなら目標・目的を明らかにしてから、導入を考え始めるようにしましょう。

・データ分析の知識をつける

分析には手法や種類があります。また、まずはデータ分析を行う際はまず仮説を立てる必要もあります。その立てた仮説に合ったデータ分析の手法・種類を使わなければ、得られる効果が不足していたりすることも考えられます。

データ同士の相関関係や因果関係がどうなっているのかをしっかりと整理してから、それに合ったデータ分析の手法を使いましょう。また仮説が適切でなければ、分析が無駄になったりせっかく行った手法が意味をなさないこともあるため、しっかりと熟考した仮説立てに気を配りましょう。

・データの収集・蓄積をする

ERPを使っていると日々データは蓄積されていき、その蓄積されたデータは企業の財産となります。しかし、それのデータを収集し、貯めていくだけ意味がありません。

まずはそのデータを分析して可視化します。そして、そこから経営戦略のアイデアや意思決定のための材料として役立てることができます。

データ分析には専門性も必要となるため、人的リソースが不足する場合はデータ分析ツールやBIツールを活用することも検討しましょう。

・結果の測定をする

データ分析は分析しただけではなく、得られた結果をキチンと測定するようにしましょう。

仮説通りの正しい結果が出た場合はいいですが、もし出なかった場合は、仮説が間違っていたのか、それとも異常値がデータ分析の結果をおかしくしてる可能性も考えられます。また、手法の間違いや分析段階でミスをしている場合も考えられるため、分析結果をちゃんと評価することも重要です。

まとめ

現在、成功している企業は必ず蓄積されたデータが企業の資産であることを理解して、データ分析を欠かさないようにしているでしょう。そうすることで、組織全体の状況、部門ごとの状況、顧客のニーズや世間の変化などにいち早く理解するように心がけています。

またERPの統合データベースにより最新のデータが全てリアルタイムで確認できるという利点をうまく利用することがとても重要でしょう。その利点をうまく活用することで、経営陣が現代のビジネスのスピードに合った正確な判断をするために必要なデータ分析を行うことができます。

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