2020年9月28日

webシステムと5G

投稿者: kgi_admin

いよいよ5Gの時代が到来します。

5Gがwebシステムにどう影響するのか、すでに海外では先行してサービスを開始しているところもあります。

日本でも一部の地域で各通信会社が開始し、全国展開を進めています。

実際のサービスにどのような影響があるのか?

既存のサービスへの影響はどうなるのか?

今回は、webシステムと5Gについて紹介させていただきます。

『5G』とは

図 17

そもそも、5Gとはどういう意味なのでしょうか?

5th Generationの略で日本語では『第5世代移動通信システム』と表記されます。

通信速度が速いと言うのはみなさんご存知と思います。それだけではなく、他にも優れた所があります。

通信速度も含め、5Gの優れた点をご紹介させていただきます。

①通信速度

通信速度は一般的に『下り』(ダウンロード) 『上り』(アップロード)で速度の表現をします。

多くの方が最も気になるのは通信速度でしょう。

4Gの通信速度は一般的に100Mbps~1Gbpsのところ、5Gの場合は最大20Gbpsと言われています。

これまで数十秒かけてダウンロードしていたデータも、5Gとなれば一瞬でダウンロードできます。高画質の写真や映像もストレスなくダウンロードしたり、コンテンツを鑑賞できます。

一般家庭で利用されている光回線通信でも下りの通信速度は1Gbps~2Gbpsですから、理論上はそれらの回線より10倍も速い通信速度となります。

②低遅延通信

遅延通信とはコンピュータが送り出したデータが相手のコンピュータに届くまでの時間のことです。

4Gの遅延は10msですが、5Gの場合は1msです。

これは人が認識できないほどの時間で、リアルタイムでの通信と言っても良いレベルです。

この特長を利用して、遠隔地の医療ロボットを操作したり車の自動運転技術など、リアルタイム通信が必要な各種サービスの検討・開発が進められています。

③同時接続数

4Gでは10万台/平方kmに対し、5Gは約10倍の100万台/平方kmと言われています。

ユーザーが同時接続の感覚を直接感じることはありませんが、近い将来IoT機器の開発も進み、同時回線数不足の解消にも繋がるでしょう。

ネットワークの種類と5Gの関係

ネットワークの種類は大きく分けると3種類になります。

図 18

・LAN(Local Area Network)

・WAN(Wide Area Network)

・Internet

よく耳にはするけれどどんな違いがあるの?

その違いについて紹介します。

では、それぞれを簡単に説明します。

・LAN(Local Area Network)

家庭や企業の事業所、ビル内といった限られた較的狭い範囲のネットワークのことです

・WAN(Wide Area Network)

NTTなど通信業者が提供するサービスを利用して本社⇄支店間など離れた拠点のLAN同士を接続して使用するネットワークです。

・Internet

ご存知の通り、世界中のコンピュータなどの情報機器を接続するネットワークです。

それでは、5Gとはどのネットワークに属すのでしょう。

5Gはネットワークの種類ではなくネットワークの機器同士を繋ぐ無線通信技術になります。

有線で高速接続出来ないモバイル端末等に高速で接続できる技術です。

現在は、限られた地域での使用ですが、5Gの普及により様々な通信環境が改善され、画像のダウンロードやサイト閲覧の際にストレスフリーを実感できる時代がもうすぐそこに来ています。

webシステムへの影響とは?

5Gの特徴は理解いただけたでしょうか?

その特徴がwebシステムへどの様な影響があるのでしょうか?

5Gの特徴である通信速度と低遅延通信は、大きな影響を持っているので紹介します。

図 19

①通信速度

既存のwebサイトへの良い影響もあり、データの読み込み速度が速くなる分、表示速度も当然高速になります。

webサイトを表示する場合の、ユーザーとサーバーの通信を見てみましょう。

ユーザーがデバイスでブラウザを操作した時、ブラウザが指定したwebサーバーに対して信号を送ります。

webサーバー は指定されたサイトをユーザーに送り、ユーザー側は、受信したWebコンテンツ(テキストや画像)をブラウザが表示し、ユーザが閲覧することになります。

この一連の流れの中で通信速度が影響する部分は、ユーザー側のデバイスとwebサーバーとのやりとりです。その時間がこれまでの約1/10になります。

写真データを圧縮して掲載していたものも、要領を気にせず掲載できる様になるでしょう。画像に変わって、動画が主流になる時代も間近ではないでしょうか。

②低遅延通信

IoTを使用した機器に接続して遠隔操作を行う場合に効果を発揮します。

IoTの開発が進み安価なものも流通し、中小企業の工場でも利用可能な状況になりつつあります。

webシステムから工場設備のコントロールをリアルタイムに行うことで品質の向上に役立てる事も可能になります。

Webシステムはどう変わる?

5GでWebシステムが大きく変わる点の一つとして、表現力が向上すると考えられています。

図 20

高画質の画像や映像を瞬時に取り出せるので、鮮明な画像で表現したり、動画を多用して表現することが可能です。

通常、画像を投稿する際、オリジナルであれば1MBオーバーの画像を、数百KBに減らして投稿されている方が多いと思います。この煩わしい作業が不要になります。

自然を表現した世界遺産のオンライン観光では、映像が鮮明になり、視聴者を惹きつけます。川下りなどのアクティビティ体験ツアーなど臨場感あふれる映像配信も可能になります。

また大容量の綺麗な画像を送ることが出来るという点では、美術品の紹介や美容関連の美しさを詳細に表現できるサイトなどもメリットがあるでしょう。
さらに掲載枚数も増やすことが可能になるので、細部までクオリティーの高いイメージを配信できることが期待できます。

5Gになることで一度に多くのデータを読み込め、より表現の幅が広がり、遅延なくリアルタイムにデータを取得できるので、対話型のサイトにもメリットがあります。

高画質の動画を取り扱えるので、ブランドイメージの訴求などにも期待できます。
今までは、ホームページに動画を埋め込んでもなかなか再生できなかったり、読み込みのために動画が停止する事もしばしばありました。

ユーザーはストレスを感じ、動画での表現力が台無しになってしまいます。
動画がストレスなく再生されることにより、ユーザーにフラストレーションを与えず、ユーザーエクペリエンスが向上します。結果、コンバージョン率の改善が期待されます。
これからは大容量通信により、ページを開いた瞬間に動画がスタートして違和感なく配信でき、より良い企業イメージの配信が可能になるのではないでしょうか。

まとめ

図 18

さて今回は、webシステムと5Gについてご紹介しました。

通信速度の高速化とリアルタイム通信、同時接続数の増加で私たちの生活も豊かになるでしょう。

今まで、アナログで困っていた事もデジタル技術を加えることで解決できる事もあると思います。

『リアル&テクノロジー』

この機会に、改善に役立ててみてはいかがでしょうか?

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