RPAとは
これからの業務処理
「これからはRPAの時代だ!RPAって知っているか?」 と言われた時に
「RPAってなんの略なんだっけ?」と思われた方、要注意です。
このページでざっくり説明しますので、まずはどういうものか、ご理解ください!
ちなみに、RPAはRobotic Process Automationの略です。
RPAとは
RPAは事務従業員のパソコン入力に変わって、ロボットがパソコン入力を行ってくれるツールです。よくAIと混同されるのですが全く別物です。AIは判断を自ら考えて行ってくれますが、RPAは設定した通りの判断しか行いません。
RPAは人間のパソコンの操作をコンピューターに覚えてもらって、人間の代わりに何度も実行してもらうものです。
例えば・・・
毎日夕方に各営業拠点から定期報告がExcelファイルで送られてくるので、翌朝営業本部の担当者が1つのファイルに内容をまとめて、全拠点の拠点長にメール送信する
上記の業務内容であれば以下のようにRPAを設定し、任せることができます。
①メールが全員分届いているか、差出人や件名で検索する
②届いていなければ、届いていない人に届いていない旨のメールを送る
②全員届いたら、全てのメールに添付されているExcelファイルをダウンロードする
③ダウンロードしたExcelファイルを開いて内容をコピーし、別のExcelファイルに貼り付けする
④全員分の貼り付け作業が終わったら、集計結果のSheet をPDFファイルに変換して保存する
⑤保存した集計結果を全拠点長にメール送信する
この内容を人間にさせる場合、毎日20分程度の作業だと思います。
1ヶ月で約400分(6.7時間)、1年間で約80時間の時間を節約できます。
日数に直すと年間で10日分の作業です。GWとお盆休み1人分の時間を節約したことになります。
RPAに向いている業務
毎日実施している業務をいくつかRPAに置き換えただけで、人間の1年分の業務をRPAに任せることが可能です。
RPAに任せられる仕事はRPAに、人間にしかできないことは人間に、という分業をすれば、効率がよいですよね。
では、RPAに任せられる仕事はどういったものなのでしょうか?
RPAに任せられる作業の特徴は以下になります。
・1本筋の作業
・例外が少ない作業
・同じ操作の繰り返し作業
前述の日報集計作業は、これらの特徴が全て含まれています。
・1本筋の作業
送信されるメールを集計して、その結果を送信するという作業の流れは、日によって変わったりしません。
もし人間が行っている場合、数値があまりにも悪い場合にその拠点長に電話をして理由を確認したりするなど、別の業務も含めることが可能です。こういった柔軟な対応は、設定しない限りできません。
・例外が少ない作業
考えられる例外は、メールが来ない、添付ファイルがない、添付ファイルが異常というものです。
これらの例外に対するアクションを設定して、本筋の処理に戻ることができます。
要するに、人がミスを起こしうる内容が、作業フローの中に少ないということです。
・同じ操作の繰り返し作業
単純な操作の繰り返しは人間が行うと集中力が欠けてミスをしたりします。
日報集計作業の例では、10箇所の拠点があったとすると、同じ操作を10回繰り返すことになります。1拠点分抜けてしまっていたり、入力すべきデータを入れ違いにしてしまったりなどが想定されます。
一方でRPAは集中力の欠如といった人間的な問題は発生しないので、拠点が100箇所でも正確な処理ができます。
RPAに向いていない業務
新人ではなくベテランに任せたい仕事というのがあると思います。
単純な仕事であれば新人にマニュアルを持たせて「これの通りにやって」と任せられますが、
マニュアルでは対応できない、判断には経験が求められる内容は、ベテランに「頼んだぞ」と託しますよね。
RPAに向いていない業務というのは、まさにこのパターンです。
マニュアル通りに作業をする新人と同じく、RPAは設定された通りのことしかできません。
・判断の基準が不確定
・行うことが不確定
・行う順序が不確定
上記のような要素を持っている業務はRPAには対応できません。
1つずつ確認していきましょう。
・判断の基準が不確定
「このメールに返信があったら、追加の情報を送信する」という業務は、流れがはっきりしています。しかし、お得意さんからの重大なクレームにマニュアル通りの対応では火に油を注ぐかもしれません。状況に応じた対応が求められる業務はRPA化には向いていません。
・行うことが不確定
お客さんから「社内で上に掛け合うために、我が社用の資料を作ってくれないか?」とお願いをされたとします。この場合、汎用資料ではお客さんの要望を満たせません。それ以前にお客さんとのヒアリングを実施し、要点がピックアップされていないとわかりません。
こういった、どんな要素をどう行うのか不確かな内容については、RPAに設定をしようがありません。
・行う順序が不確定
最初と最後は決まっていても、途中の部分がその場その場で追加されたりスキップされたりする場合もRPAは苦手です。
郊外の大型ショッピングモールに買い物に行くとします。人間であれば途中でお腹が空いたらコンビニに寄ったり、ガソリンが少なくなっていればガソリンスタンドに寄ったり、緊急車両が近づいてきたら道を譲ったりということをします。
その場に応じて柔軟にスタートとゴールまでの間に要素を入れたり除いたりということが人間には可能ですが、ロボットは決められた道を進んでゴールに向かうしかできません。RPAのロボットも同様で、状況に応じての対応には限度があります。
複雑なRPAもよくない
これまでの説明の通り、RPAには得意なことと不得意なことがあります。不得意な内容についても、条件分岐をしっかりと組み立てさえすれば対応できるかもしれません。
しかし、複雑な内容のRPAを組み立てると、整備性が悪くなります。
未来永劫ずっと同じ業務パターンということはありえません。
製品の出荷用ラベルを自動で印刷するRPAを組んでいたとします。しかし、交渉の結果運、送会社を変更することになったとします。当然ラベルの変更や社内システムの変更によってRPAを変更する必要がでてきます。
この時、複雑なRPAを組んでいると、後任の担当者の手に負えず、結局手動に戻る、なんてことになります。
こういった点からRPAは修正・変更を前提に計画されていなければなりません。
複雑なRPAを組んでしまうと、組んだ人にしかわからない状態になったりして、ブラックボックス化してしまうのです。
「多分機能してないけど、よくわからないからそのままにしておこう」とブラックボックスを放置して、それがおいおい大問題に発展してしまうこともあります。せっかくRPAで効率化しようとしたのに、RPA起因の問題で逆に時間を多く浪費し、なんのためのRPAなのか、となってしまいます。
RPAとは
RPAはロボットに業務をさせて自動化できるツールです。魔法でありません。
釘とハンマーがあっても、釘を支えるという動作と、ハンマーを打ち付ける動作を行う主体である人がなければ、釘を打ち込むことはできません。
さらに、釘打ちに慣れてないと、釘ではなく支えている指を叩いてしまいます。
逆に慣れの結果、効率よく釘を打ち込むこともできます。
RPAは今後当たり前のツールになることでしょう。
当たり前のツールですから、早く触って、何度も使って、慣れていって、損はありません。
「こんな業務はRPAでロボットに任せられるだろうか?」と思われたら、下のお問い合わせからご連絡ください!
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