2020年11月16日

マーケティングオートメーションを導入するには

投稿者: kgi_admin

マーケティングオートメーションとは

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略してMAなんて呼ばれることが多いマーケティングオートメーション。

今まで各々の営業マンに任せっぱなしで管理がしにくかった新規顧客開拓・顧客管理を自動化・見える化・効率化できるIT時代のツールです。

しかし、ツールというものは使い方とセットです。

車はあるけど運転方法がわからないのでは、いつまで経っても目的地につきません。そして最終的に「歩いて行った方が確実だね」ということになって、非効率な既存のやり方を続けてしまうのは問題です。

今の時代でこそ、営業マンは当たり前に車を運転し、当たり前に携帯電話を使います。

車の普及は50~60年前、携帯電話の普及は20~30年前なので、当たり前になりました。

今日、車も携帯も使えない営業マンがいたら、仕事ができないというより、仕事にならない人です。

今後は誰がどう考えてもITの時代です。マーケティングオートメーションは当たり前の道具になります。道具ですから、まずは使ってみて、使い慣れなければなりません。

そのために、導入前の準備についてご紹介します。

マーケティングオートメーションの導入準備

マーケティングオートメーションを導入するにあたって、下準備が必要です。

MAツールに必須のシナリオやセグメントなどの設計もありますが、それらはMAツールによりけりですので、共通する最も重要な要素である環境と人を説明します。

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目的の周知

ある程度歴史のある会社さんにマーケティングオートメーションを導入するとなった場合、絶対に必要なのは目的の周知です。

「なぜ今までどおりの方法があるのにマーケティングオートメーションなんて知らないツールを導入し、それに協力しなければならないのか」

マーケティング部門がきっちりと分かれていて、営業部門と独立しており、かつ対立せず緊密な連携が取れている大企業のようなしっかりとした体制が作れているのであれば、上記のような考えは生まれないと思います。

一方で、マーケティング部門がないか、またはマーケティング部門の人数が少ないために新しいものを取り入れる余力ない会社組織の場合、マーケティングオートメーションを主導するのは営業部門になります。日本の中小企業の大多数はこのパターンでしょう。

現時点でギリギリの人数で回していると感じている営業部門内から、マーケティングオートメーションにマンパワーを割くという話を耳にしたら、営業マンにとってはあまりいい気分ではありません。

しかし、MAは誰に最も都合のいいツールかというと、私は営業マンだと思います。

展示会やセミナーなどの新規獲得のために行ったイベントで得た名刺などを一度MAにツールに入力してしまえば、後は勝手にお客さんに情報を伝えて、興味が高まったら知らせてくれるのです。数字目標が明確に定められている営業マンにとって、数字の種が勝手に育って収穫だけすればいいのですから、こんなに都合のいいものはないはずです。

周知すべきことは会社によって様々あると思いますが、「マーケティングオートメーションは営業にとって心強い味方になるから導入する」ということは一番周知すべき内容だと思います

担当決め

マーケティングオートメーションを運用する担当者に求められるスキルは以下の通りです。

  • マーケティングの知識がある
  • ITリテラシーが高い
  • 部門間で連携が取れるコミュニケーション能力
  • 自社製品に対して深い理解がある

「おいおいちょっと待ってくれ、こんな人材なかなかいないぞ」と思われることでしょう。おっしゃる通りです。しかし、大丈夫です。

1つ1つ内容を確認してみましょう。

マーケティングの知識がある

「日本企業は周回遅れのマーケティングだ」と言われています。書籍や雑誌、新聞、ネット記事でも大体そう書かれています。恐らくこれは事実でしょう。まず商品ありきの発想で、市場や顧客視点ではないからとも言われます。では社内を見渡した時に、営業マンほどお客さんや市場に近い視点の人が居るでしょうか?

「すごいマーケター」と記事で紹介される人、「マーケティングとは!」という書籍が書ける人というのは、一握りです。そんな人材はいないのが当たり前です。

相対的な傾向で、社内で最もマーケティング的思考があるのは最前線にいる営業マンとなります。

そして営業マンは成果を出すことをずっとしてきた人たちです。マーケティングオートメーションの担当になりノルマを与えれば、それを達成するためにマーケティングの知識を自ら勉強して得ていくことでしょう。

ITリテラシーが高い

マーケティングオートメーションをしていくに当たってITの知識は必須です。

もちろん、webページを作っているHTML・CSS・Javascriptといった知識があればいいに越したことはありません。しかしこの知識がなければMAツールが使えないのかというと、そうではありません。

マーケティングオートメーションのためにwebページの構造を変えたりする必要はありますが、それはwebページを発注しているweb制作会社に任せることができます。

MAツールを使うだけであれば、今時のビジネス用ITツールの経験があれば、触ることができます。

今時のビジネス用ITツールの経験というのは、Excelのような関数で自動化ができるオフィスソフト、アカウントで連動しているGoogleカレンダー、名刺管理ソフトなどです。

上に挙げたツール同様に、触り始めてしまえば徐々に慣れていきます。

また、社内で決まり切った相手としかコミュニケーションをしない社員さんと違って、外に出る営業マンは必然的に他社が取り入れているITツールを目にしたり、勧められたりして使ってみた経験があると思います。

社内で相対的に考えると、新しいツールに対して適正が高そうなのも営業マンであると言えます。

部門間で連携が取れるコミュニケーション能力

少人数でマーケティング部門を作ってマーケティングオートメーションをしていく場合、緊密に連携をとるべきなのは営業部門です。

なぜなら、名刺という形で見込み客を集めてMAツールに登録するのは営業マンだからです。

MAツールが働きかけるターゲットが増えなければ、MAツールはその力を発揮できません。

となれば、社内でMA担当を当てるなら、同じ営業マンにしてもらうのが一番ですよね。

営業部門と対立しがちな製造部門・仕入部門・技術部門の方でもMAツールを触ることは出来ます。しかしこの場合、最初から溝がある状態でのスタートになるリスクになります。

また、マーケティングオートメーションには配信するコンテンツが必須になります。

対お客様用の資料を作った経験が必要になりますし、必要な資料や部材を獲得するために社内外での交渉や納期管理に慣れている方が望ましいですよね。

自社製品・商品に対して深い理解がある

マーケティングオートメーションをする上で必要なのはマーケティングの知識と前に説明しました。その知識を発揮するための前提知識として、自社製品・商品は市場でどれだけのシェアを持ち、どの特徴・機能が競合他社と比べて優れていて、どんなブランドとして認知されているのか、が必要になります。

この自社製品・商品が世の中でどう思われ、どう扱われているのかという点についても、実際にお客さんと交渉を続けてきた営業マンの方が製造部門・仕入部門・技術部門の方より相対的に優れているのは間違いないですよね。

ここまでの内容を整理すると、日本の中小企業でマーケティングオートメーションを導入するにあたっては、環境と人の面で、相対的に関係するウエイトが高い営業部門と営業マンがキーになるということがわかりますね。

他の導入準備は?

境と人についてのハードルを説明しましたが、他にも導入前にしなければならないことがいくつかありますが、今回は最重要なカスタマージャーニーについて説明します。

「カスタマージャーニーってなんだ?」と思われたことと思います。

分解してみましょう。

カスタマーが「お客さん」で、ジャーニーが「旅」です。

要するにお客さんが製品・商品の購入に至るまでの旅(道筋)です。

「どこで知って、興味を膨らませて、購入するのか」

なぜこの流れを把握する必要があるのでしょうか。

マーケティングオートメーションはこの流れにそって、お客さんがどの段階にいるのかを区別します。

例えば、以下の流れでお客さんが購入しているとします。

step1 キャンペーンの告知を見る

step2 キャンペーンにページに行く

step3 詳細説明を読む

step4 購入する

この場合、step1の人とstep2まで進んだ人では、興味の度合いが後者の方が高いですよね。

興味の度合いの高い人にはより興味をくすぐる内容を紹介し、購入に繋げます。

こう言った具体的なアクションをするためという目的の他にも、「step1からstep2まで進む割合が低いな。もっと高めるためにstep1の内容を変更しよう」といった分析のためにも、カスタマージャーニーが基礎になります。

終わりに

マーケティングオートメーションを導入するには、社内の環境を整えるという準備とMA独特の準備が必要ということがわかりました。

マーケティングオートメーションは、魔法でありません。ツールです。

釘とハンマーがあっても、釘を支えるという動作と、ハンマーを打ち付ける動作を行う人がなければ、釘を打ち込むことはできません。

マーケティングオートメーションというツールは一見扱いの難しそうなツールですが、職人でなければ使えないわけではありません。

人と環境の問題がパスできそうだと思っていただけたら、是非下のお問い合わせからご連絡ください!

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